「毎日の料理が大変」「忙しくて手の込んだ料理ができない」「栄養バランスを考えた食事を作りたいけど時間がない」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。そんな時に強い味方となるのが「作り置き」です。週末や時間のある時にまとめて調理・保存しておくことで、平日の料理時間を大幅に短縮でき、栄養バランスの良い食事を手軽に楽しむことができます。本記事では、料理が楽になる作り置きレシピを20選ご紹介し、効率的な保存方法や献立の組み立て方もお伝えします。
作り置きのメリットと基本知識
作り置きの5大メリット
1. 時間の大幅短縮
- 平日の調理時間を30-60分短縮
- 朝のお弁当作りが5-10分で完了
- 帰宅後すぐに食事の準備が可能
- 急な来客時でも慌てずに対応
2. 食費の節約効果
- まとめ買いによる食材費削減
- 特売日の食材を有効活用
- 食材の廃棄ロス減少
- 外食・中食の頻度減少
3. 栄養バランスの向上
- 計画的な栄養管理が可能
- 野菜不足の解消
- バランスの良い献立作成
- 健康的な食生活の実現
4. ストレス軽減
- 「今日何作ろう?」の悩み解消
- 買い物の頻度減少
- 料理の段取りに追われない
- 心にゆとりのある食事時間
5. 食事の多様性向上
- 複数の料理を同時進行で作成
- 普段作らない料理にも挑戦しやすい
- 冷凍技術で長期保存可能
- 季節の食材を年中楽しめる
作り置きの基本ルール
保存の基本原則:
- 清潔な容器の使用:消毒済みの密閉容器
- 急速冷却:粗熱を取ってから冷蔵・冷凍
- 適切な分量:1食分ずつ小分け保存
- ラベリング:作成日・内容・賞味期限の記載
保存期間の目安:
- 冷蔵保存:3-5日
- 冷凍保存:2週間-1ヶ月
- 常温保存:当日中(夏場は避ける)
【主菜編】メインが決まる作り置きレシピ
1. 鶏肉の照り焼き(冷凍保存2週間)
材料(4人分):
- 鶏もも肉:4枚(約800g)
- 醤油:大さじ4
- みりん:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 酒:大さじ2
- 生姜(すりおろし):1片分
作り方:
- 鶏もも肉は厚みを均等にし、皮目に切り込みを入れる
- フライパンで皮目から焼き、きつね色になったら裏返す
- 調味料を混ぜ合わせて加え、照りが出るまで煮詰める
- 粗熱を取って1食分ずつラップで包み、冷凍保存
活用方法:
- 解凍してそのまま食卓へ
- サラダのトッピング
- 丼ぶりの具材
- サンドイッチの具材
2. 豚の生姜焼き(冷蔵保存4日)
材料(4人分):
- 豚ロース薄切り肉:400g
- 玉ねぎ:1個
- 生姜(すりおろし):2片分
- 醤油:大さじ3
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ2
- サラダ油:大さじ1
作り方:
- 豚肉は筋切りし、玉ねぎは薄切りにする
- フライパンで豚肉を炒め、色が変わったら玉ねぎを加える
- 調味料を混ぜ合わせて加え、汁気がなくなるまで炒める
- 冷めたら密閉容器に入れて冷蔵保存
3. 鮭のムニエル(冷凍保存3週間)
材料(4人分):
- 生鮭切り身:4切れ
- 塩・胡椒:適量
- 小麦粉:適量
- バター:20g
- レモン汁:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ1
作り方:
- 鮭に塩・胡椒をふり、小麦粉をまぶす
- フライパンでオリーブオイルを熱し、鮭を焼く
- 両面きつね色に焼けたら、バターとレモン汁を加えて仕上げる
- 1切れずつラップで包み、冷凍保存
4. ハンバーグ(冷凍保存1ヶ月)
材料(8個分):
- 合いびき肉:500g
- 玉ねぎ:1個(みじん切り)
- パン粉:1/2カップ
- 牛乳:大さじ3
- 卵:1個
- 塩・胡椒:適量
- ナツメグ:少々
作り方:
- 玉ねぎをみじん切りにして炒め、冷ましておく
- パン粉を牛乳に浸しておく
- ボウルに全ての材料を入れ、粘りが出るまでよく捏ねる
- 8等分して成形し、両面を焼いて中まで火を通す
- 冷めたら1個ずつラップで包み、冷凍保存
5. 鶏そぼろ(冷凍保存3週間)
材料(4-5人分):
- 鶏ひき肉:400g
- 生姜(みじん切り):1片分
- 醤油:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ2
作り方:
- フライパンに鶏ひき肉と生姜を入れ、ポロポロになるまで炒める
- 調味料を加え、汁気がなくなるまで炒り煮する
- 冷めたら小分けして冷凍保存
活用方法:
- そぼろ丼
- お弁当のおかず
- おにぎりの具
- チャーハンの具材
【副菜編】彩りと栄養をプラスする作り置き
6. きんぴらごぼう(冷蔵保存5日)
材料(4人分):
- ごぼう:1本
- 人参:1/2本
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
- ごま油:大さじ1
- 唐辛子:1本
- 白ごま:大さじ1
作り方:
- ごぼうは斜め薄切り、人参は細切りにする
- ごま油で唐辛子を炒め、香りが出たらごぼう・人参を加える
- 調味料を加え、汁気がなくなるまで炒める
- 白ごまをふって完成
7. ほうれん草のお浸し(冷蔵保存3日)
材料(4人分):
- ほうれん草:1束
- 醤油:大さじ2
- だし汁:大さじ3
- みりん:大さじ1
作り方:
- ほうれん草は茹でて冷水にとり、水気を絞って3cm幅に切る
- 調味料を混ぜ合わせてほうれん草と和える
- 密閉容器に入れて冷蔵保存
8. 人参ラペ(冷蔵保存1週間)
材料(4人分):
- 人参:2本
- 塩:小さじ1/2
- 酢:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ2
- 砂糖:小さじ1
- 黒胡椒:適量
作り方:
- 人参を細切りにし、塩をふって10分置く
- 水気を絞り、調味料と混ぜ合わせる
- 密閉容器に入れて冷蔵保存
9. 切り干し大根の煮物(冷蔵保存5日)
材料(4人分):
- 切り干し大根:30g
- 人参:1/2本
- 油揚げ:1枚
- だし汁:300ml
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
作り方:
- 切り干し大根は水で戻し、人参は細切り、油揚げは短冊切りにする
- 鍋にだし汁と全ての材料を入れて煮る
- 汁気が少なくなるまで煮含める
10. プチトマトのマリネ(冷蔵保存1週間)
材料(4人分):
- プチトマト:20個
- オリーブオイル:大さじ3
- 酢:大さじ2
- 塩:小さじ1/2
- 砂糖:小さじ1
- にんにく:1片
- バジル:適量
作り方:
- プチトマトは湯むきし、にんにくは薄切りにする
- 調味料を混ぜ合わせ、トマトとにんにくを漬ける
- バジルを加えて密閉容器で保存
【汁物・スープ編】温かい一品をストック
11. 基本の味噌汁の素(冷凍保存1ヶ月)
材料(10食分):
- だし汁:1000ml
- 味噌:100g
- わかめ:10g
- 豆腐:1丁
- ねぎ:2本
作り方:
- だし汁を沸かし、味噌を溶き入れる
- 具材を加えて軽く煮る
- 冷めたら1食分ずつ冷凍保存袋に入れて冷凍
12. 野菜たっぷりスープ(冷凍保存3週間)
材料(6人分):
- キャベツ:1/4個
- 玉ねぎ:1個
- 人参:1本
- セロリ:1本
- トマト缶:1缶
- コンソメ:2個
- 水:800ml
- 塩・胡椒:適量
作り方:
- 野菜を全て1cm角に切る
- 鍋で野菜を炒め、水とコンソメを加えて煮る
- トマト缶を加え、20分煮込む
- 塩・胡椒で味を調え、冷めたら小分けして冷凍保存
13. 豚汁(冷凍保存2週間)
材料(6人分):
- 豚バラ肉:200g
- 大根:1/3本
- 人参:1本
- ごぼう:1/2本
- こんにゃく:1枚
- だし汁:1000ml
- 味噌:大さじ4
作り方:
- 野菜を食べやすい大きさに切る
- 豚肉を炒め、野菜を加えて炒める
- だし汁を加えて煮込み、味噌を溶き入れる
- 冷めたら小分けして冷凍保存
【ご飯もの・麺類編】主食の作り置き
14. チャーハンの素(冷凍保存1ヶ月)
材料(4人分):
- ご飯:4膳分
- 卵:3個
- 長ねぎ:1本
- ハム:4枚
- 醤油:大さじ2
- 塩・胡椒:適量
- ごま油:大さじ1
作り方:
- 卵は炒り卵にし、ハムとねぎは小さく切る
- フライパンでご飯を炒め、具材を加える
- 調味料で味付けし、冷めたら小分けして冷凍保存
15. おにぎりの具(冷蔵保存1週間)
鮭フレーク:
- 生鮭:2切れ、塩:適量、酒:大さじ1
ツナマヨ:
- ツナ缶:1缶、マヨネーズ:大さじ2、醤油:少々
作り方: 各具材を作って密閉容器で保存し、おにぎり作りに活用
16. 冷凍うどんのつゆ(冷凍保存1ヶ月)
材料(4人分):
- だし汁:800ml
- 醤油:大さじ4
- みりん:大さじ3
- 砂糖:大さじ1
作り方:
- 全ての材料を混ぜ合わせて煮立たせる
- 冷めたら1人分ずつ冷凍保存袋に入れて冷凍
【常備菜編】いつでも使える便利おかず
17. ピクルス(冷蔵保存2週間)
材料:
- きゅうり:2本
- 人参:1本
- 大根:1/4本
- 酢:200ml
- 水:100ml
- 砂糖:大さじ3
- 塩:大さじ1
作り方:
- 野菜を食べやすい大きさに切る
- 調味料を煮立たせてピクルス液を作る
- 野菜にピクルス液をかけて冷蔵保存
18. 塩昆布キャベツ(冷蔵保存5日)
材料(4人分):
- キャベツ:1/4個
- 塩昆布:10g
- ごま油:大さじ1
- 白ごま:大さじ1
作り方:
- キャベツを千切りにして塩もみし、水気を絞る
- 塩昆布、ごま油、白ごまと和える
- 密閉容器で冷蔵保存
19. 味玉(冷蔵保存1週間)
材料(6個分):
- 卵:6個
- 醤油:大さじ4
- みりん:大さじ3
- 砂糖:大さじ1
- 水:大さじ2
作り方:
- 卵を7分茹でて冷水にとり、殻をむく
- 調味料を混ぜ合わせて煮切り、冷ます
- 卵を漬けて冷蔵保存
20. 万能だれ(冷蔵保存2週間)
材料:
- 醤油:大さじ4
- 酢:大さじ2
- ごま油:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- にんにく(すりおろし):1片
- 生姜(すりおろし):1片
- 白ごま:大さじ1
作り方: 全ての材料を混ぜ合わせて密閉容器で保存
効率的な作り置きの進め方
週末の作り置きスケジュール(3時間コース)
事前準備(15分):
- メニューの決定と買い物リスト作成
- 必要な保存容器の準備・消毒
- 冷蔵庫の整理・スペース確保
第1段階:下ごしらえ(30分):
- 野菜の洗浄・皮むき・カット
- 肉・魚の下処理
- 調味料の計量・混合
第2段階:同時調理(90分):
- 煮物系(切り干し大根、きんぷら)
- 炒め物系(鶏そぼろ、生姜焼き)
- 焼き物系(ハンバーグ、照り焼き)
- 茹で物系(ほうれん草、味玉)
第3段階:仕上げ・保存(45分):
- 粗熱取り・味の調整
- 容器への分別・保存
- ラベリング・冷蔵庫への収納
作り置きを成功させるコツ
効率化のポイント:
- 同時進行:複数の料理を並行して調理
- 道具の使い回し:同じフライパンで連続調理
- 味付けのバリエーション:同じ食材で異なる味付け
- 冷凍技術の活用:長期保存で計画的な調理
安全・衛生管理:
- 手洗いの徹底:調理前後の手洗い励行
- 清潔な道具:まな板・包丁の使い分け
- 適切な温度管理:冷却・保存温度の管理
- 早期消費:作成順序を記録して古いものから消費
栄養バランスを考えた献立作り
1週間の献立例
月曜日:
- 主菜:鶏の照り焼き
- 副菜:きんぴらごぼう、ほうれん草のお浸し
- 汁物:味噌汁
火曜日:
- 主菜:豚の生姜焼き
- 副菜:人参ラペ、塩昆布キャベツ
- 汁物:野菜スープ
水曜日:
- 主菜:鮭のムニエル
- 副菜:切り干し大根、プチトマトのマリネ
- 汁物:豚汁
木曜日:
- 主菜:ハンバーグ
- 副菜:ピクルス、味玉
- 汁物:コンソメスープ
金曜日:
- 主食:鶏そぼろ丼
- 副菜:ほうれん草のお浸し、人参ラペ
- 汁物:味噌汁
栄養バランスのチェックポイント
毎食心がけること:
- 主食・主菜・副菜の3点セット
- 5色の食材:赤・黄・緑・白・黒の色合い
- タンパク質:肉・魚・卵・大豆製品のローテーション
- 野菜の摂取量:1日350g以上を目標
保存容器の選び方と管理法
おすすめ保存容器
ガラス製容器:
- メリット:匂い移りしない、電子レンジ対応
- 用途:汁物、煮物、マリネ系
- サイズ:300ml、500ml、1000ml
プラスチック製容器:
- メリット:軽い、割れない、冷凍対応
- 用途:主菜、副菜の冷凍保存
- 形状:長方形、正方形、丸型
冷凍保存袋:
- メリット:省スペース、冷凍専用
- 用途:スープ、ソース、下処理済み食材
- サイズ:Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ
冷蔵庫の整理・管理法
エリア分け:
- 上段:すぐ食べるもの、残り物
- 中段:主菜系の作り置き
- 下段:副菜系の作り置き
- 野菜室:下処理済み食材、ピクルス
ラベリングシステム:
- 作成日時の記載
- 賞味期限の表示
- 内容の明記
- 家族間での情報共有
まとめ:作り置きで豊かな食生活を
作り置きは単なる時短テクニックではありません。それは計画的で健康的な食生活を実現するための生活の知恵です。
今週から始める作り置き3ステップ
ステップ1:簡単なものから始める
- 鶏そぼろ
- きんぴらごぼう
- 味玉 の3品からスタート
ステップ2:レパートリーを増やす
- 週ごとに新しいレシピを1つ追加
- 家族の好みに合わせてアレンジ
- 季節の食材を取り入れる
ステップ3:システム化する
- 固定の作り置き曜日を設定
- 買い物リストの作成習慣
- 冷蔵庫管理の最適化
作り置き成功の秘訣
継続のポイント:
- 完璧を求めない:できる範囲から始める
- 家族の協力:作業分担や片付けの協力
- 楽しみながら:新しいレシピへの挑戦を楽しむ
- 柔軟性を保つ:体調や予定に合わせて調整
作り置きがあることで、忙しい平日でも栄養バランスの取れた美味しい食事を家族に提供でき、心にも時間にもゆとりが生まれます。まずは簡単なレシピから始めて、あなたの家庭に合った作り置きスタイルを見つけてください。
今日から始める作り置き生活で、毎日の食事をもっと豊かに、もっと楽しく!
コメント