【インタビュー】現役CAに聞いた!品がある人・ない人の決定的な違い

自己啓発

毎日何百人ものお客様と接し、あらゆる階層・年齢・国籍の方々を見てきたキャビンアテンダント(CA)。彼女たちの鋭い観察眼から見た「品がある人・ない人の決定的な違い」とは一体何なのでしょうか?

今回は、国内外の航空会社で働く現役CAの方々にお話を伺い、機内という特殊な空間で見えてくる「真の品格」について詳しく聞いてみました。

インタビューに答えてくれた現役CAプロフィール

田中恵美さん(仮名)

  • 大手航空会社勤務6年目
  • 国際線ファーストクラス担当
  • 元ホテルコンシェルジュ経験あり

佐藤麻衣子さん(仮名)

  • 外資系航空会社勤務8年目
  • 国際線ビジネスクラス担当
  • ホスピタリティマインドトレーナー資格保持

CAが語る「品がある人」の特徴

1. 第一印象で分かる「立ち居振る舞いの美しさ」

―― お客様の品格は、どのタイミングで判断されますか?

田中さん: 動作や立ち居振る舞いが美しいのも、品格がある人の特徴です。姿勢が良く、物を取る時や置く時もとても丁寧。その身のこなしは、優雅さや上品さを感じさせます。

実際に機内で見ていると、搭乗の瞬間から品格の差は歴然としています。品のある方は、荷物を上げる動作一つとっても非常に丁寧で、周りへの配慮を忘れません。

佐藤さん: 特に印象的なのは歩き方ですね。背筋がまっすぐで、足音も静か。座席に着くまでの一連の動作が、まるで舞踊を見ているかのように美しい方がいらっしゃいます。

2. 言葉遣いと声のトーンに現れる「内面の美しさ」

―― 言葉遣いでも品格の違いは感じられますか?

田中さん: 品格がある人は、挨拶をしっかりします。また、お世話になった人はもちろん、飲食店などお店の人に対しても「ありがとうございました」などと、お礼の言葉をしっかり伝えることが多いです。

私たちCAに対しても、必ず「ありがとうございます」「お疲れさまでした」と声をかけてくださる方は、本当に品格を感じます。

佐藤さん: 上品な人は、ゆっくりと落ち着いた話し方をする傾向があるようです。声の大きさも適切で、機内という限られた空間で他のお客様への配慮ができている方が多いですね。

3. 食事中に最も現れる「本当の品格」

―― 機内食の時間で気づくことはありますか?

佐藤さん: 上品な人は、食事のマナーを知っていたり、残さずきれいに食べたりと、食べ方も美しいということです。

機内食は限られたスペースでの食事になりますが、品のある方はどんな状況でも美しく召し上がられます。箸の持ち方、ナプキンの使い方、食べ終わった後の片付けまで、全てが完璧です。

田中さん: また、食事前の「いただきます」、食後の「ごちそうさまでした」を必ず言われる方は、育ちの良さを感じますね。こうした基本的な礼儀が自然にできる方は、間違いなく品格のある方だと思います。

4. 緊急時に現れる「真の人格」

―― 緊急時やトラブル時の対応で差は出ますか?

田中さん: これは非常に顕著に現れます。フライトの遅延や座席の変更など、予期せぬトラブルが発生した時こそ、その人の本当の人格が見えてきます。

品のある方は、そんな時でも冷静で、私たちCAや他のお客様に対して配慮を忘れません。むしろ「お疲れさまです」「大変ですね」といった労いの言葉をかけてくださることも多いんです。

佐藤さん: どんなことが起きても振り回されず、一定の感情をキープできる人は、一緒にいても安心できます。上品な人は、穏やかな人でもあるということですね。

CAが見た「品がない人」の残念な特徴

1. 搭乗時から始まる「周りへの配慮不足」

―― 反対に、品がないと感じる行動はどのようなものですか?

田中さん: とくに旅慣れないツアーのお客様は、盛り上がっていらっしゃることも多く、後ろを気にせず通路を塞いで荷物の収納をされる方も多いです。

搭乗時の荷物の収納で通路を長時間塞いだり、大声で話し続けたり。これらは悪気がないのは分かりますが、周りのお客様への配慮が欠けていると感じてしまいます。

佐藤さん: あとは挨拶ができない方ですね。「おはようございます」「こんにちは」といった基本的な挨拶すらない方は、どんなに見た目が良くても品格を感じることは難しいです。

2. 言葉遣いと態度に現れる「内面の問題」

―― 言葉遣いでの問題はありますか?

佐藤さん: 人の悪口を言わないことは、品がある女性の大きな特徴です。品がある人は自己をしっかり肯定できる人であり、同じように他人を肯定できる人でもあるからです。

機内で他のお客様の悪口を言ったり、私たちCAに対して横柄な態度を取られる方は、明らかに品格に欠けると感じます。

田中さん: あとは感謝の言葉がない方。サービスを受けても「ありがとう」の一言がない。これは本当に残念に思います。

3. 食事マナーに現れる「育ちの違い」

―― 食事面での問題行動はありますか?

田中さん: 音を立てて食べる、食べながら話す、テーブルを汚したまま平気でいる、といった行動は品格を疑われても仕方ないと思います。

特に国際線では、様々な国の方が乗られますが、基本的な食事マナーは万国共通です。それができていないと、どの国の方からも品がないと思われてしまいます。

4. 緊急時の「本性」が露呈する瞬間

―― トラブル時の対応で印象に残っていることはありますか?

佐藤さん: 遅延や欠航の際に、激しく怒鳴る、他のお客様に八つ当たりする、理不尽な要求をするといった行動をされる方がいらっしゃいます。

確かに旅行やビジネスの予定が狂うのは大変だと思いますが、そんな時こそ人格が試される瞬間だと感じます。

田中さん: 品のある方は、そんな状況でも「仕方ないですね」「お疲れさまです」と言ってくださる。この差は本当に大きいです。

CAが教える「品格を身につける方法」

1. 基本的なマナーと礼儀の習得

―― 品格を身につけるために、まず何から始めるべきでしょうか?

佐藤さん: マナーのプロフェッショナル”と呼べるほどにキャビンアテンダントの仕事を突き詰めれば、日常生活やその後の人生にも活きてくるはず。

まずは基本的な挨拶、「ありがとうございます」「すみません」「お疲れさまです」といった言葉を心を込めて言えるようになることです。

田中さ: 礼儀やマナーがきちんとしているのも、品格がある人によく見られる特徴です。食事をするとき、毎回きちんと「いただきます」「ごちそうさまでした」と言うだけでなく、テーブルマナーも完璧に身に付いています。

2. 相手への配慮と思いやりを忘れない

田中さん: 客室乗務員は”お客様のご要望を先読みして行動し、相手を快適にさせるプロフェッショナル”ですが、クル―同士にも同様な心配りをしています。

相手の立場に立って考える習慣をつけることです。「この行動は周りの人に迷惑をかけないか」「相手はどう感じるか」を常に考える癖をつけることが大切です。

3. 内面を磨く継続的な努力

―― 外見だけでなく、内面を磨くには何が必要ですか?

佐藤さん: 「品性」や「品格」とは一朝一夕で身につくものではなく、日々の意識と行動がその人の「品」として表れるため、普段から自己研鑽の意識を持つことが大切です。

読書や美術館巡り、質の高い映画や演劇を鑑賞するなど、感性を磨く活動を続けることをお勧めします。

田中さん: あとは、品のある人を観察して学ぶことです。身近にいる素敵な方の言動を意識的に見て、真似できることから始めてみてください。

まとめ:品格は一日にしてならず

―― 最後に、読者の方へメッセージをお願いします

佐藤さん: 品格というのは、外見の美しさだけでは身につきません。日々の小さな積み重ねが、その人の雰囲気や印象を作り上げていくのです。

私たちCAは、客室乗務員は自分の人間力を磨いてお客さまを幸せにする仕事です。全ての行動が、お客様や一緒に働くクル―を”よりハッピーに”するためにあります。という気持ちで仕事をしています。

田中さん: 品格のある方は、周りの人を不快にさせるどころか、その場にいるだけで雰囲気を良くしてくださいます。そんな存在になれるよう、まずは相手への感謝と思いやりの心を大切にしていただければと思います。

【チェックリスト】CAが教える品格度診断

以下の項目で、あなたの品格度をチェックしてみましょう。

基本マナー編

  • 挨拶は相手の目を見てはっきりと言える
  • 「ありがとうございます」「すみません」が自然に出る
  • 食事前後に「いただきます」「ごちそうさま」を言う
  • 正しい箸の持ち方ができる
  • テーブルマナーの基本を知っている

立ち居振る舞い編

  • 背筋を伸ばして美しい姿勢を保てる
  • 物を取る・置く動作が丁寧である
  • 歩く時の足音が静かである
  • ドアの開け閉めが静かである
  • 座る時の姿勢が美しい

コミュニケーション編

  • 相手の話を最後まで聞くことができる
  • 適切な声の大きさで話せる
  • 人の悪口や陰口を言わない
  • 感情的にならず冷静でいられる
  • 相手の立場に立って考えられる

配慮・思いやり編

  • 周りの人への気配りができる
  • 公共の場で他人に迷惑をかけない
  • 困っている人を見かけたら声をかけられる
  • 年上・年下に関わらず丁寧に接する
  • サービスを受けた時に必ず感謝を伝える

診断結果

  • 18-20個チェック:品格上級者(CAもお手本にしたいレベル)
  • 14-17個チェック:品格中級者(さらに磨けば完璧)
  • 10-13個チェック:品格初級者(意識を変えて改善を)
  • 9個以下:品格要注意(基本から見直しを)

品格は決して生まれ持った才能ではありません。日々の意識と行動の積み重ねが、その人の「品」を作り上げていくのです。

多くの人と接するCAの方々の目線から見えてきた「品がある人・ない人の違い」を参考に、ぜひ今日から意識を変えて、素敵な品格を身につけていきましょう。

※インタビューは複数の現役CA及び元CAの方々へのヒアリングと、公開されている情報を基に構成されています。

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