はじめに:推し活をめぐる価値観の違い
現在、多くの女性が楽しんでいる「推し活」。しかし、パートナーがその価値を理解してくれないことで、カップル間に摩擦が生じるケースも少なくありません。この記事では、推し活への理解に温度差があるカップルが、お互いを尊重しながら幸せな関係を築くための具体的な方法をご紹介します。
推し活に対する世間の理解度
まず、現実的なデータを見てみましょう。恋人や夫婦のどちらかが推し活をしている203名を対象としたアンケート調査では、「全然あり(自由にしていい)」、「条件付きであり」と合わせると92.1%の人が「あり」と回答し、9割を超える多数の人が好きな人の「推し活」に肯定的であることがわかりました。
しかし、「条件付きであり」と答えた人が全体の50.2%で過半数となっており、完全に理解されているわけではないのが現状です。
なぜ推し活への理解が得られないのか
彼氏側の心理
推し活をやっている理由は、私に不満があるからではないかと想像してしまうから。(36歳 男性)できれば自分のことだけをみてほしい。(18歳 男性) やはり、嫉妬心が出てしまうと思います。(21歳 女性)
理解されない主な理由:
- 嫉妬心: 他の異性に注目されることへの不安
- 優先順位への懸念: 自分よりも推しを大切にされているような気持ち
- 経験不足による理解不足: 推し活を経験したことがない人の共感の難しさ
推し活女子の感覚
多くの推し活女子は、「推し活」と「恋愛」を全くの別物と考えているのが実情です。
推しはフィクション、彼氏は現実(女優を見たとき、かわいいな〜と思う感じと一緒。熱量に差があると思いますが、推しが自分と付き合うことは100%ありえないと思っている。推しは恋愛というより応援したい)という認識を持っています。
お互い幸せでいるための妥協点
1. 金銭面での合意形成
推し活に対しての条件として1番多かったのが「推し活に使う金額による」67.6%でした。
具体的な妥協点:
- 月の推し活予算を事前に決める
- 「お小遣いの範囲内なら自由にしていい」というルールを設ける
- 高額な出費(5万円以上など)は事前相談制にする
2. 時間のバランス調整
推し活する側の配慮:
- デート中のスマホチェックは控える
- リアルな生活では彼氏を最優先!この原則を守れるのであれば、推しがいても十分に幸せな恋愛が手に入ります
- 記念日や特別な日は彼氏を最優先にする
理解する側の配慮:
- 重要なイベント(ライブ、握手会など)については理解を示す
- 推し活の話を完全にシャットアウトしない
3. コミュニケーションの工夫
推し活について話すときのポイント
推しがいるともいないとも言わず、「聞かれたら答える」というスタンスで、推しの話をしないという手もあります。恋人に聞かれて「いる」と答える時は、あくまで推しは推しであって、恋人への愛情表現/好きという気持ちをしっかり伝えましょう
効果的な伝え方:
- 「あなたが一番大切」ということを言葉で伝える
- 推しと彼氏は全く別のカテゴリであることを説明する
- 推し活が自分にとってどんな意味を持つのかを具体的に説明する
4. 段階的な理解促進
自分が「好きだな」と感じることによって、「そりゃ彼氏も好きになるはずだ」と思うようになり、推し活を応援したくなりました
理解を深める方法:
- 推しの魅力を少しずつ共有する
- 一緒に推しのコンテンツを楽しむ機会を作る
- 推し活が与えるポジティブな影響を説明する
価値観の違いを乗り越えるための基本原則
相互理解への努力
パートナーに自分とは違う価値観を感じたなら、そのズレについて話し合う時間を持ちましょう。自分が当たり前だと思っている習慣が、実は世間では一般的ではないのかもしれません
妥協点を見つける姿勢
大事なのはどちらか片方が我慢をするのではなく、あくまでも〝お互いに〟妥協点を見つけること。それぞれ歩み寄りの姿勢を見せることが重要でしょう
相手を否定しない
価値観の違いを乗り越えるためには、まず相手を否定せず、理解しようとする姿勢が大切です。相手の価値観が自分とは違う理由を、まずは素直に聞いてみましょう
実践的な解決策
推し活女子ができること
- 透明性の確保
- 推し活にかかる費用を明確にする
- スケジュールを事前に共有する
- 彼氏への愛情表現を怠らない
- 優先順位の明確化
- 大切な記念日は彼氏優先
- デート中は推し活関連の行動を控える
- 彼氏との時間の質を向上させる
- 教育的アプローチ
- 推し活の意味や価値を説明する
- 推しと恋人の違いを明確に伝える
- 推し活がもたらすポジティブな影響を共有する
理解しようとする彼氏ができること
- オープンマインドを持つ
- 完全に理解できなくても尊重する姿勢
- 彼女の趣味として受け入れる努力
- 嫉妬心をコントロールする
- 条件設定への参加
- 金銭面での合意形成に協力的になる
- 時間の使い方について建設的に話し合う
- 自分なりの許容ラインを明確にする
- 関心を示す
- 完全に無視するのではなく、適度な関心を示す
- 彼女が楽しんでいることを喜ぶ
- 推し活の成果や体験を聞く姿勢を持つ
別れを考えるべきライン
妥協が困難なケース
- お互いの価値観を理解しようとする努力が一方的な場合
- 金銭感覚に致命的な違いがある場合
- 話合いの機会を持ったにもかかわらず、現実には全く変化が見られない場合
健全な関係を保てる場合
推し活を”否定”する相手との恋愛は続かないので、恋愛をするならば理解してくれる彼氏が最高の存在。「ガチ恋じゃなければOK」と考えている男性は、比較的多い傾向にあります
まとめ:Win-Winの関係を目指して
推し活への理解の違いは、確かに価値観の違いの一つです。しかし、価値観は違って当然と思っています。全部真逆でなければ、少しくらい違ったって良いと思っていますという考え方で、お互いの違いを受け入れることが重要です。
成功する妥協点の特徴:
- お互いが少しずつ歩み寄る
- 完全な理解ではなく、尊重に基づく関係
- 明確なルールや境界線の設定
- 継続的なコミュニケーション
どこかでお互いに妥協できなければ、一生結婚はおろか、まともに恋人を作ることもできないでしょう。推し活の問題に限らず、パートナーシップでは相互理解と妥協が不可欠です。
お互いの価値観を完全に一致させることではなく、違いを認め合いながら、両方が幸せでいられる関係を築くことが真のゴールなのです。
推し活も恋愛も、どちらも人生を豊かにしてくれる大切な要素。上手にバランスを取りながら、充実した毎日を送ってください。
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